Alpari UKがスイスフラン急騰で破綻

スイス中央銀行SNBによる為替介入撤廃ニュースによるスイスフラン相場急変でアルパリが破綻

先日2015年1月15日の為替介入撤廃により、一気にスイスフランの相場が動いたことにより、ロンドンに本拠地を置く大手FX取引業者のアルパリ(Alpari UK)が資金繰り行きづまりにより破綻しました。

日本経済新聞より

スイスフラン相場急変でFX業者アルパリが破綻

【ロンドン=黄田和宏】スイスフラン相場の急変を受け、欧州を中心に金融機関への影響が広がってきた。短期的に打撃が最も大きいとみられるのが外国為替証拠金(FX)取引業者だ。英国が拠点のアルパリは16日、資金繰りに行き詰まり破綻した。同業でニュージーランド系のエクセル・マーケッツも経営の継続が困難になった。

米同業者のFXCMは15日、顧客が損失を膨らませたため約2億2500万ドル(約260億円)を肩代わりしていると説明した。顧客の多くが損失を支払えず、同社の負担となるとの思惑から16日早朝の時間外取引で同社株は90%近く下げた。同日午前の通常取引では値段が付いていない。

一方、金融庁は16日、FX取引業者の日本法人アルパリジャパンに対し資産が流出しないよう国内保有命令を出した。日本法人で稼働している口座数は2014年6月末時点で約3千ある。

日本でも大量の円買い・スイスフラン売りをしていた個人投資家で「数千万円規模の損失を抱えた顧客もいる」(大手FX会社)という。スイス中銀が無制限介入をしている限りスイスフラン高にならないとみて一方向に取引を傾けていた。

金融先物取引業協会によれば、14年11月時点のFXでのスイスフランの売り持ち高は1千億円程度に上っていた。スイスフランは無制限介入の終了表明から対円で約2割急騰。全体として100億円を超す損失が生じている公算が大きい。

ギリシャではスイスフラン建ての貸し出しを抱える銀行に不安が広がり、大手2行がギリシャの中央銀行に緊急融資を要請した。

スイス周辺国のオーストリアやハンガリー、ポーランドの金融機関にも不安は飛び火しつつある。英金融大手ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドによるとポーランドの住宅ローンの約4割はスイスフラン建てという。スイスフランの急騰で負債が急膨張するため返済が難しくなる。

外国為替市場では15日以降、ポーランドズロチやハンガリーフォリントなどの中東欧通貨が大幅安となっている。

 

イングランドのプレミアリーグサッカーチームである古豪ウェストハムユナイテッドのスポンサーもアルパリは行っており欧州ではかなり有名なブローカーだったんです。

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アルパリジャパンもポジションを強制決済

Arpari UKの倒産の影響で子会社の日本法人であるアルパリジャパンも全ポジションを強制決済することになりました。

【重要なお知らせ】アルパリUKより

2015/01/16  20:17

お客様各位

平素よりアルパリジャパンをご愛顧頂き、誠にありがとうございます。
 下記のとおり、本日1月16日付けで当社の親会社およびカバー先であるアルパリUKより以下のアナウンスがございましたことをお伝えいたします。

「スイス国立銀行が対ユーロでの上限を撤廃したことにより、スイスフラン関連の通貨ペアを中心に相場が大きく変動、また流動性の低下が生じました。
その影響により多くのお客様が有効証拠金を上回る損失を被りました。お客様が損失をカバーできない場合、当社に引き継がれます。 その結果、アルパリ(UK) Limitedは本日(2015年1月16日)をもって破綻致します。お客様の資産はFCAの規定に基づき引き続き当社の資産とは分別して管理されております。
 (中略)
なお、本決定に基づき、誠に不本意ながらお客様がアルパリジャパンにて、現在お持ちのポジションを早急にすべて強制決済させて頂くこととなりましたことをご報告させていただきます。

また同時に新規ポジションをお持ちいただく事、入金、口座開設につきましても今後一切を中止とさせていただきますことをご了承頂きたく存じます。
 日本におきましても、お客様からお預かりしている資産はすべて完全信託保全の対象となっております。
その他今後の対応については決まり次第、あらためてご報告させていただきます。

 

 

 ハイレバでトレードしている場合、大きな為替変動で注文が通らない場合があり、顧客の証拠金維持率を下回る場合もでてくるわけで、その追証を顧客が行うわけですが、追証金額が一般的な金額を大きく上回るので、顧客は入金ができなくなる場合が多数でてきます。

そのあ場合、ブローカーが追証金額の肩代わりをする必要が出てきて、その資金が膨大なため資金繰りが悪化し、結果として破綻(倒産)することになります。

FXCMも261億円の負債を瞬間にかかえたそうですが、融資を受けて倒産は回避できたようです。

このユロスイ事件は今後、何等かの影響はでてくるでしょう。

例えば東欧の住宅ローンは自国の金利よりスイスの金利が安いため、スイスフラン建ててローンを組みます。

スイスフラン高になれば、金利より為替差損のほうが大きくなり、支払額が増大し住宅ローンを支払えなくなる場合がたくさん出てくるでしょう。

融資をしているのは銀行系となるため、今後銀行の経営悪化につながるかもしれません。

Alpari UKは外為太郎がFXの海外自動売買を始めた初期段階で愛用していたブローカーだったので、さびしく感じます。



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